SSブログ

剣道の礼法 [剣道の基本]

■礼法について
剣道は、「礼に始まり礼に終わる」と言われているように、特に礼儀作法を重んじ、厳格に行われてきた。剣道対人的格闘技であるので、ややもすると原始的、闘争的本能を発揮しやすくなる傾向がある。この本能を礼儀によって人間的に統制するところに礼の意義がある。人の心は形にあらわれるものであるから、常に相手の人格を尊重し、互いに心を練り体を鍛え技を磨くためのよき協力者として、内からは心から感謝しつつ、外には端正な姿勢を持って礼儀作法を正しくすることが相互によい剣道を形成していく上に大切なことである。

■立礼(りつれい)
相手に注目し、しかる後に自然に頭を下げる。
少しの間(一呼吸程度)その姿勢を保った後、静かにもとの姿勢に戻す。
神前、上座、上席への立礼は上体を約30度前傾させる。
立会いの間合いの礼(試合や稽古の際の相互の立礼)
  相手と九歩の間合いに立ち、上体を約15度前傾し、目に注目して行う。

■正座、及び坐礼
直立の姿勢から左足を1歩後ろへ引き左膝を先に、右膝の順に上半身を自然にまっすぐに保ったまま両膝をそろえて床につける。両足の親指を重ねるか又はそろえたかかとの上に腰を下ろす。背筋を伸ばし、肩の力を抜き、両膝は少々開き、両手は軽くももの上に置く。正座の姿勢で相手に注目し礼をする。両手は同時に静かに置き、礼の後、同時に床から離す。ことさらに首を曲げたり、腰を上げたりしないこと。



共通テーマ:スポーツ

剣道の素振り [剣道の技術について]

●上下素振り
竹刀を振りかぶって右足を出しながらそのまま真っ直ぐ膝の位置まで振り下ろし、左足を引きつけます。次に、同じように振りかぶって左足から下がりながら振り下ろし、右足を引きつけます。


●前後正面素振り

竹刀をゆっくり振りかぶって、右足を出すと同時に素早く打ち下ろし、すぐさま左足を引きつけます。打ち終わった竹刀の位置は面の位置になり、振りかぶった時は手の内に力を入れず、打ち下ろした瞬間に手の内を絞り込みます。これを前進後退1回ずつ繰り返します。

●斜め素振り
上下素振りと同じ動作に、振りかぶった時の手の内の返しを付け加えます。左こぶしは常に正中線を通り、斜め右または左から打ち下ろして、打ち下ろした位置は膝のあたりで正中線上に剣先がくるようにします。


●前後左右面素振り

前後正面素振りに手の内の返しを加えたものです。打ち下ろした位置は右面もしくは左面の位置になります。


●開き足での左右面素振り

前後左右面素振りの足運びを開き足にします。左右交互に足を開いて打ちます。


●三挙動素振り

1中段構えから竹刀を振りかぶる。2前へ踏み出しながら竹刀を振り下ろす。3下がって中段の構えに戻る。 
という3動作を一つ一つ動きを止めてしっかりと行うものです。


●一挙動素振り

三挙動素振りの動きを、つなげて一連の動きにします。


●跳躍素振り

初心者にとってはこれが一番難しいと思われます。中段から竹刀を振り上げ、左足で床を蹴って右足を前に出しながら跳躍し、竹刀を素早く振り下ろします。着地と同時に竹刀が振り下ろしきった状態になり、手の内を絞り込みます。右足で床を蹴って後ろへ跳躍しながら竹刀を振り上げます。着地と同時に振りかぶりきった状態になります。これを繰り返します。最初はゆっくりやりながらコツを掴み、だんだん速くしていきましょう。



共通テーマ:スポーツ

剣道の構えの基本 [剣道の基本]




●正座

座る時は左足を引いて左膝から座ります。背筋を伸ばして両膝を少し開き、両手は軽く太ももの上に置きます。
立つ時は腰を上げて両足の爪先を立て、右足から静かに踏み出して立ちます。
左足から座って右足から立つ。この「左座右起」が正座の基本です。


●座礼

正座の状態から左手、右手の順に前に出し、八の字になるように床につきます。そして静かに頭を腰から下げます。



●中段の構え(正眼の構え)

中段の構えは基礎の構えであり、剣道の構えの中で一番大切な構えです。
左手で竹刀の柄の端を持ち、右手で柄の先を持ちます。左のこぶしはヘソの前から握りこぶし1つ分程度のところにつけ、竹刀の先端は相手の喉元あたりにつけます。

両足は右足が前、左足を後ろにし、平行に後ろに開き、間隔は一握り程度にします。右足のかかとの線が左足の爪先くらいになります。左のかかとを少し浮かし、右のかかとは紙一枚分程度浮くか浮かないかくらいです。体重は両足に平均にかけ、両膝は張らず曲げず弾力を持たせます。
手は左手の小指に一番力を入れ、親指や人差し指は軽く添える程度にし、右手はやんわりと小指に少しだけ力を入れた状態にします。「左手に傘をさし、右手に小鳥を掴んでいる」ような気持ちで竹刀を持ちます。
目は基本的に相手の目を見て相手の動きを掴みます。


●上段の構え

中段から右足を大きく踏み出して振りかぶると右諸手上段となります。
左足を大きく踏み出して振りかぶると左諸手上段となります。
他に、片手で構える右片手上段と左片手上段があります。

上段の構えは攻撃の構えで、気位を高くし堂々としなければなりません。相手の隙があればすぐに竹刀を振り下ろして一気に攻撃をかけます。気持ちで負けていては上段の意味はありません。



●下段の構え

中段から剣先を相手の腰下あたりにつけます。これが下段の構えです。
下段の構えは守りの構えで、相手が出られないように自分を守りながら相手に隙ができたらすぐに攻撃の姿勢に移します。



●八相の構え

中段から左足を踏み出して体を右斜めに開き、右こぶしを右肩につけて竹刀を少し後ろに倒します。



●脇構え

中段から右足を引いて体を右斜めに開き、竹刀を立てながら右脇に下ろします。左こぶしを腹の下につけ、右こぶしは右腰にきます。


残心(ざんしん)について
 打突した後にも油断をせず、相手のどんな反撃にもただちに対応できるような心構えと身構えを示すことである。 打突後間合いをとって、ただちに中段の構えとなり、また対して相手の反撃に備える適正な間合いがとれない場合、自分の中段の剣先を相手の中心(咽喉部)に向けて反撃に備える。 残心のない打突は、たとえ正確に打突していても有効打突としての一本にならない事を認識すること。 


以上が構えの基本ですが、八相の構えと脇構えはほとんど使われません。基本は中段であり、最も有効な構えが中段であることを覚えておきましょう。



共通テーマ:スポーツ

剣道の試合の規定・ルール [剣道の試合について]

剣道試合会場への入場と退場

入場する際は、正面に向かって礼をしてから入場し、退場する時も、振り返って正面に向かって礼をしてから退場します。

基本的に選手は赤と白によって色分けされ、主審から見て右側が赤となります。その色のタスキを背中の胴紐が交わるところに付けて試合をします。

ずっと同じ色で試合をするわけではなく、勝ち続ければ色が変わってくることがあります。

立会い時の礼法

場外に提刀(さげとう)で立ち正面を見ます。試合場内に入って対戦相手と向き合い、提刀のまま立礼をします。そして帯刀(たいとう)し、開始線まで3歩で進み3歩目と同時に竹刀を抜いて蹲踞(そんきょ)の体勢に入ります。

蹲踞をして「始め」の声を待ち、「始め」と同時に立ち上がって試合を開始します。

試合終了後の礼法

試合終了後は、開始線まで戻り、中段に構えて蹲踞をし、竹刀を納めます。

立ち上がって帯刀をし、そのまま後ろへ5歩下がり、提刀をし、立礼をします。相手を見ながら後ろへ下がり場外へ退場します。

団体戦

剣道の団体戦の時は試合の前に5人全員で立礼をします。

主審から見て右側が赤となり、先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順で並びます。

先鋒と次鋒は面と小手を装着して、竹刀を持って整列します。全試合終了後は大将のみが面と小手を装着し、竹刀を持って整列します。



共通テーマ:スポーツ

剣道道具/竹刀・防具の選び方 [剣道道具について]

剣道に必要な道具

 剣道をするためにまずひつようなのが、竹刀です。剣道をはじめてすぐは、竹刀のみを使った練習が中心になります。

 防具を使っての練習をするようになれば、剣道着と袴、面、籠手、胴、垂といった防具一式、防具を入れる防具バッグ、竹刀を入れる竹刀袋、頭に巻く手拭い、名前のはいったゼッケン(ネーム)を揃えます。

 そのほかには、竹刀のささくれを削る竹刀削り、防具の臭いをとる専用の消臭スプレーをそろえるとよいでしょう。

竹刀の選び方

 竹刀を選ぶときに気をつけないといけないことは、まず規定を調べてそれに合った竹刀を選ぶということです。規定違反の竹刀は使用することができませんからね。

 規定がわかったら、実際に竹刀を手にとってみて、前重心がいいのか後重心がいいのかそれぞれの好みによりますが、自分にあった重心のものをさがし、あと握りが太すぎず細すぎず、自分に合っているかどうか、付属品をつけった状態の重さを考慮して選ぶとよいでしょう。

 節目がだいたい同じ位置にあるかどうかもチェックしましょう。

防具のサイズ

防具を選ぶ際には、サイズが合っているものを選ぶ必要があります。

経験者なら自分のサイズにあった防具というものを選べるでしょうが、初心者の場合だと、サイズの測り方というものがわからない状況だと思います。

はじめて防具を買うかたは、武道具屋さんにサイズをはかってもらってから購入したほうが確実です。

サイズの合わない防具をつけると、怪我のもとになりますので、しっかりとサイズの合ったものを選びましょう。

防具の衝撃性、耐久性

防具を選ぶ際、重さ、見た目、値段というところに特に目がいくかと思いますが、衝撃性、耐久性といったところも重要なポイントになります。

打ち合いのスポーツ、剣道では、竹刀で打たれるということが多くなるため、防具は自分の身を守るために重要な役割を果たします。

カタログの説明部分をよく読む、武道具屋さんに聞くといったことをしっかりとして、最適な防具を選びましょう。



共通テーマ:スポーツ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。